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なぜ肥満マウスは長生きすることができたのか？
ハーバード大学のシンクレア博士ら研究チームは、マウスに高脂肪・高カロリーの食事を与えました。当然マウスは肥満して糖尿病の兆候を示し、肝臓はとくに肥大化していわゆるフォアグラ状態に。やがて標準的に食事を与えられていたマウスより、ずっと早く死ぬようになったのです。一方、別のグループのマウスにも高脂肪・高カロリーの食事を与えたのですが、こちらには同時に大量のレスベラトロールを投与しました。結果どうなったかというと、マウスはたしかに、先に挙げたマウスと同程度に肥満したのです。が、注目すべきは、レスベラトロールの投与によってグルコースとインスリンの血中濃度が低下したことと、肝臓の大きさが正常に保たれていた点でした。
つまりフォアグラにもならず、肝機能にもなんの問題も生じなかったというのです。しかも、さらにレスベラトロールによってマウスの平均寿命はいちじるしく延びています。投与されたマウスは投与されなかったマウスよりも何ヶ月も長生きしました。
また標準的で健康的なマウスと比べても、同じほど長生きをしたのです。おいしいものをたらふく食べて“グルメ三昧”したのに、苦しい代償はなにもなく大往生をとげたというわけです。
レスベラトロールの特徴と効果